耐病性バナナは株出し3作目でパナマ病が減った——球茎内細菌の変化を追跡
汚染園で耐病性2品種と感受性品種を3作比較。病害発生率4〜8%への低下と、球茎内の細菌群集の関係を読み解きます。
バナナのパナマ病菌は土壌で長期間生き残るため、いったん汚染された園地では対策が困難です。中国・広西の研究は、耐病性品種の病害が株出しを重ねると減る現象に注目し、親株と吸芽をつなぐ球茎内部の細菌群集を比較しました。
耐病性2品種とWilliams B6を汚染園で比較
Bao Dao Jiao、Gui Jiao 9と、感受性Williams B6を3反復の圃場試験で栽培。植付け初作と3作目の球茎を採取し、16S rRNAアンプリコン解析を行いました。試験地は年平均22.1℃、降水量1,300mmで、以前にWilliams B6を6作連続栽培し、発病率45%超だった園地です。
耐病性品種は34〜39%から4〜8%へ
初作の発病率は耐病性品種でも34〜39%でしたが、3作目には4〜8%へ低下しました。感受性Williams B6は44〜59%にとどまりました。耐病性品種は細菌の豊富さと多様性が高く、作を重ねるほど差が拡大。Proteobacteria、ActinobacteriaやHalomonasなどが多くなりました。
品種が微生物群集を選ぶ可能性
群集構造には母株の健全・発病状態より品種の影響が強く、耐病性遺伝子と内部微生物の両方が病害抑制に関わる可能性があります。ただし機能はPICRUSt2による予測で、個々の細菌を接種して防除効果を証明した試験ではありません。
吸芽を動かす前に防疫を優先
『耐病性株の吸芽なら汚染園から持ち出してよい』という意味ではありません。球茎は有用微生物だけでなく病原菌も運び得ます。沖縄では苗の由来、器具・靴・土壌移動の衛生管理を優先し、耐病性品種と地域微生物の効果は隔離条件で検証すべきです。
参照した資料
・Frontiers in Microbiology 原著論文(2026年2月3日公開)
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・バナナ
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